2013年4月23日(火)、ホテルラングウッド(東京)で「第38回地方連合会女性代表者会議」(13:00~17:15)、「雇用における男女平等実現シンポジウム」(18:00~20:00)が開催され、連合長崎女性委員長、女性委員会担当事務局が出席しました。
【第38回地方連合会女性代表者会議】
(1)主催者挨拶(連合副事務局長 高橋 睦子)
・アベノミクスによる賃上げが期待されているが、2013春闘でいざ交渉に入ると成果が上がっていない。
・安部首相が育児休業を3年間とする案を発表したが、職場復帰が困難になることが懸念される。
仕事をしながら育児・介護ができる支援を充実させることが重要。
(2)本部提起
①地方政策の取り組みについて
・地方審議会への参画について、自治体の30%女性参画に協力する取り組み。
・雇用均等室との連携・活用。
・子育て支援法に基づく、地方版「子ども・子育て会議」の設置の働きかけ。
②連合「プロジェクトW」の活動について
・働く女性の政策実現のため、女性の声を政治に届ける取り組みを。
③2013年度「男女平等月間」(6月)の取り組みについて
・男女平等講座(男性リーダー対象)の実施
・働く女性の労働相談の実施(5月27日・28日)
・地方子育て会議設置にかかる取り組み支援・説明会の実施 等
④2013地方ブロック女性会議報告
(3)女性労働相談学習会
①女性労働相談の開催について (非正規労働センター 総合局長 寺田 弘)
②地方連合会事例報告
・連合三重労働者サポートセンターの取り組み紹介(連合三重)
・女性の労働相談の対応状況について(連合新潟)
③労働相談の心構えと基礎知識 (非正規労働センター 局長 村上 陽子)
④講義「セクハラ労働相談(電話対応)の心構えについて」 (21世紀職業財団 特任講師 康井千恵子)
・セクハラ相談に対しては、カウンセリング能力が重要。
(問題解決策のみを与えるのではなく、相談者と一緒に考え、同じ被害を受けないよう成長を促す)
・プライバシー、人権への十分な配慮(セカンド・ハラスメントの防止)
(4)まとめ・閉会(副事務局長 高橋 睦子)
【雇用における男女平等実現シンポジウム】
(1)主催者 あいさつ(岡本 直美 連合会長代行)
(2)連合本部報告 「雇用均等分科会での審議状況と連合の取り組みについて」(高橋 睦子 連合副事務局長)
男女雇用機会均等法の見直し議論が、労働政策審議会雇用均等分科会において昨秋より行われており、これまで法の施行状況と課題について議論し論点の抽出を行ってきた。今度、各論点について整理、議論を深め、2014年の通常国会に向け、改正法案が準備される見通し。
(3)パネル・ディスカッション 「雇用における男女平等の実現と雇用機会均等法改正の課題
【討論1】 男女雇用平等実現に向けた課題
【討論2】 今次均等法改正に向けた課題
【パネリスト】中野 麻美(弁護士)、柴山美恵子(女性労働評論家・EU研究者)、山田 省三(中央大学教授)
【コーディネーター】中島 圭子 連合総合男女平等局長
中野さんからは、『職場におけるジェンダー平等』という視点から、「差別があると実感している人が減っている一方、実態として格差は拡大している。契約が多様化している中で、格差は仕方がないという考えが差別を拡大・進化させるメカニズムとなっている」と指摘。柴山さんからは、EUが雇用における差別禁止・均等待遇の4つの指令を2006年に1本化した事例を紹介した。また、山田さんからは、ワーク・ライフ・バランスの観点から、「企業は従業員の育児・介護にコストがかかるという認識がある」と指摘。その上で、「男性による育児・介護休業の促進が課題であり、それが雇用差別の解消につながる。」と訴えた。